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- ◆◆アメリカ企業と中国の元の課題
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「日本の21世紀のビジネス戦略」は昨日で終わり、今日は2010年3月24日の記事で、中国の元についての米中の問題を取り上げる。元の切り上げが昨今、米中の議論の的になっているが、今日はロイターの記事で、Scott Malone氏が書いている。ロイターなので、どこかに日本語訳があるかもしれないが、探すのが面倒なので、翻訳した。日本のプラザ合意を思い起こすこの題材だが、日本のようには行きそうにない。元を切り上げるとアメリカも困るようだ。
アメリカ企業は突然、中国元の言い争いに尻込みしている。
(ロイター)北京のきっちりと管理された通貨にたいして、ワシントンが最近威嚇することによって不安定になっているが、多くのアメリカの巨大な企業は中国の経済が成長を引っ張って行くことに期待している。
もし最高経営責任者がそれを心配しているとしても、かれらはひどく沈黙を守っている。10%近くの失業率があるときにアメリカの労働者に触れないように見られていることに不安を感じているのかもしれない。と投資家と学者は言っている。
オバマ政権は来月、中国に「通貨の不正操作」のラベルをはる報告書を出そうとしている。その一方で、もし北京が、2008年半ばに起こった信用収縮以来、維持して来た水準から、元の価値を上げようとしないのであれば、上院は幾つかの中国の商品に新たな関税をかけると脅すための法案を検討してる。
中国は即座に、アメリカの飛行機とか機関車のような大型商品の輸入に対して新たな障壁を設けてしまうだろう。そ うなると、アメリカの主要な多国籍企業は大きな打撃を受けることになり、彼らはアメリカと西ヨーロッパの継続した経済の弱みを相殺してしまうほどの中国からの需要をあてにして来ている。
「制裁をともなう貿易戦争になると、そのことを予想することは出来ないが、たぶん、意図しない結果になっ てしまうかもしれない。」とCleveland Ohioの第五郡第三資産管理 Fifth Third Asset Management の上級ポートフォリオマネージャーであるPeter Kleinが言った。
United Technoligies Corpは世界最大のエレベーターとエアコンのメーカーだが、昨年、世界で三番目の経済国家である中国でその収入の約5%をもたらした。今月始めの投資家の説明会でCFOのGreg Hayesはアメリカとヨーロッパの不安定な経済にくらべて、「唯一明るいところは中国だ。」と言っている。
もしアメリカと中国との貿易がまずくなると、United Technoligies Corpの株ばかりでなく、General Electric CoやCaterpillar Incの同業全体が損害を受けてしまう。中国への旺盛な販売への期待は株価に織り込み済みであるとKleinは言っている。
同時に、アメリカのCEOは中国に反抗していると言うことに気づかれることに気乗りしていない。「彼らはそうすることによって得るものは何もない。」とKleinは言っている。ロイターは中国と大きなビジネスをしている半ダース 以上の大企業にこの話をしたが、誰もコメントをしてくれなかった。
10年前に、UPSからState Street Corpまでの最高経営責任者達は世界で最も人口の多い国家をWTOに参加することにはっきりと賛成した。この件に関しては以下の記事が参考になる。
http://www.nam.co.jp/market/onepoint/achv/100329.html
2010 年3月23日付けの日経新聞に、「中国の温家宝首相が 『中国は絶対に貿易黒字を求めない。あらゆる手段 を使って輸入を拡大する』と述べた。貿易黒字を削減する手段として人民元相場の切り上げを迫る米国への反論とみられる。」とある。中国が元切り上げを頑なに拒むのは、「米国に強要されたのでは面子が立たないから」等いろいろな要因があると思われるが、その一つに「2005~2008年の元切上げ時に バブルを発生させてしまった」という苦い経験があるからと考えられる。
左下の図を見ると、2003年頃から対ドル中国元1年NDF(1年先の差金決済型通貨先物)は現物の元 /ドルレートより元高方向に振れている。これは、中国の工業化が進んで貿易黒字が増大していくなかで、市場が中国元の先行き上昇を予想するようになったことを示している。当時中国は実質的に固定相場制をとっていたため、市場の元高圧力に対抗するために、ドル買い/元売り介入を行っていた(右下の図で外貨準備純増を示しているが、これがほぼ介入額と考えられる)。
貿易黒字は拡大を続けたため、2005年7月に中国当局は元切り上げに踏み切った。ただ、徐々に元を切り上げる管理的な変動相場制をとったために、ドル買い/元売り介入を続ける必要があった(この間外貨準備が増加している)。この「ドル買い/元売り」は、その分資金吸収オペレーションによって不胎化しなければ、市場に中国元を大量に供給することを意味する。
この時、充分不胎化されなかったであろうマネー(中国元)が株式市場に大量に流れ込み、2005年の切り上げ開始時は約1000ポイントだった上海総合指数が2年間で6倍の約6000ポイントにまで急騰するというバブルを生んでしまった(右下図参 照)。バブルは実態が伴わなければ、いつかは弾ける。上海総合指数はその後1年間で2000ポイントを切るまで急落してしまい、当局は為替介入によるマネーに振り回されるという失態を演じてしまった。
現状に戻ると、中国の株価は落ち着いた動きをしているが、一部不動産価格が上昇しており、資産バブルが 発生しているのではないかと心配されている。中国当局は、為替政策において前回と同じやり方で同じ間違いを繰り返すことは避けたいという気持ちがあると考えられる。
中国元と貿易収支

出所:ブルームバーグのデータをもとにニッセイアセットマネジメント作成。
中国元と外貨準備純増

以上が引用。
なるほど。一概には元の切り上げを強引には進められないんだな。かっての日米とは異なり、中国の影響が大きすぎるようだ。元の切り上げで、中国の景気にかげりが出来てしまったら、大変だし、ここに書いてあるように、米国からの輸入を削減してしまわれたら、確かに困る。中国が今世界の景気を引っ張っている主要国の一つであると言うことは正しい。グーグルが撤退すると言う話もあるし、つい最近まではアメリカが中国の武器を販売して、双方摩擦が起きている。米中間の摩擦は日米間とは様相が全く違う。元の切り上げ圧力が今後どう動いて行くのか世界の関心の的だ。さて、今日は8時からニューオータニで、環境を考える経済人の会21の朝食会があるので、6時まで。ではまた明日。
◆◆スイングバイ企業紹介ページはこちらから
http://www.chinabusiness-support.com/archives/363
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- スウィングバイ2020株式会社 代表取締役社長
海野 恵一 -
スウィングバイ2020株式会社 代表取締役社長。
1948年1月14日生まれ。東京大学経済学部卒業。
1972年、アメリカの監査法人アーサー・アンダーセン(1989年からアンダーセン・コンサルティング、2001年から現在のアクセンチュア)に入社。
名古屋事務所所長、経営戦略サービスグループリーダー、石油業北アジアリーダー、石油業アジアパシフィックリーダー、素材・エネルギー本部統括パートナーなどを歴任し、2001年に代表取締役に就任。
2003年の退任後は顧問に就任(2004年に退任)。2004年にスウィングバイ2020株式会社を設立、代表取締役社長に就任。
2008年現在、新速佰管理咨詢(大連)有限公司董事長、新速佰管理咨詢(上海)有限公司董事長、大連高新技術産業園区招商局高級招商顧問、大連市対外科学技術交流中心名誉顧問、無錫軟件外包発展顧問、
対日軟件出口企業連合会顧問、環境を考える経済人の会21事務局員を務める。










