
- ―北山:御社はSEMの業界では大変評判が良く、“正統派”というイメージがあります。御社はいつからSEMコンサルティングを提供されているのですか?
- 土谷氏:弊社が創業した1998年当初からSEOサービスを提供して参りました。当時は、SEOという概念すらなく、本当に検索順位が上がるのかと言われることも多々ありました。また、ネットバブルが崩壊した直後でしたので、SEMどころかウェブに不信感が有る方もいらっしゃいました。しかし効果が出始めると、次第にSEOの価値をお客様に認めて頂くことが出来るようになり、日本においてSEOの市場を最初に作ったのは弊社だと自負しています。
2002年には、P4P(検索連動型広告)にも参入し、SEM専業のコンサルティング会社として、SEOとP4P両方をワンストップで提供する体制が整いました。現在は業界も多岐に渡る800社のお客様にご愛顧頂き、2005年に上場も果たしています。 - ―北山:対中国のSEM事業はいつから始められたのですか?
- 土谷氏:中国のSEMコンサルティングを始めたのは3年前です。今でこそ対中国のSEMが注目を浴びていますが、まだビジネスとしては非常に小規模であった時期から事業を開始しています。当時はSEMを実施する以前に、中国語のホームページを持っている企業様は非常に少なく、WEBによる中国市場への参入のメリットをお伝えすること自体に苦労いたしました。そのような状況下において、中国を始めした多言語によるWEBサイトを用意できる必要性を感じ、2008年7月に、外国語ウェブ構築、クリエイティブの作成に強い、アート・スタジオ・サンライフ(現:アウングローバルマーケティング)をグループ企業として迎え入れることといたしました。
- ―北山:かなり前から始められていたのですね。中国の変化は日本の10倍とも言われますが、御社から見てこの3年前で中国にはどのような変化がありましたか?
- 土谷氏:まず、中国全体のWEBに対する意識に変化がありました。私の管轄する部署の社員に上海出身の者がいるのですが、昨年旧正月に実家に帰った際、例年に見られない光景を見たそうです。市場の小さな商店で今までITには全く疎いと思われていた人達がネットショップで商品を販売しており、実際に店舗に訪問しているお客さんがおざなりになるぐらい夢中になっていたからです。そのぐらい変化が出てきています。これには、ここ一年ぐらいでネット経由の支払いシステムの充実が見られたのも寄与していると思います。
また、この3年間で消費社会が加速するとともに、消費行動も大きく変わってきています。中国はよく商品を買う時に値切りますが、今の20代ぐらいの一人っ子政策世代だと値切るのは恥ずかしいと考えている層も出てきました。月光族といわれる貯金をしない世代や、自分への投資をおしまない新しい消費行動が出現しています。

- ―北山:日本に対する意識も変わってきているのでしょうか?
- ―北山:7月1日に、富裕層向け個人観光ビザが解禁されましたが、中国に関してはインバウンドとアウトバウンドだと、どちらのお客様が多いでしょうか?
- ―北山:御社サービスの他社との差別化はどんなところでしょうか?
- 土谷氏:ウェブの開発、サイトの翻訳、SEM、コンサルティングに至るまで、クオリティの高いサービスを一貫してワンストップで提供できるところに弊社の強みがあります。今年7月に、先ほど申し上げたアート・スタジオ・サンライフの社名を変更し、また日本語以外のグローバルサービスを提供している社内部門を統一し、アウングローバルマーケティング株式会社として再出発しました。今までは同じグループ会社でありながら別々の場所にあった部署が同オフィスに集結することで、よりシームレスな環境で海外進出支援を行なう企業様を支援できる会社になります。勿論ここには日本語と中国語の両方に精通していて、且つSEMに詳しい中国人スタッフもいますので、日本側から訴求したい内容をどのような言葉やニュアンスで伝えれば効果を最大化できるのかを熟知しています。
必要なサービスをワンストップで行なうことができる効率性と効果をぜひ実感頂きたいです。 - ―北山:最近では安価なサービスも増えていますが、どういう差別点がありますか?
- 土谷氏:安価なSEMサービスは、商品を細分化し個別に販売する事で安くなっていると思います。具体的なプロモーション手法をすでに決定されている企業様には良いと思いますが、特に海外進出の場合は多くの企業様にとっては何が効果的かまだはっきりしていない状態だと思います。そのような場合にはコンサルティングを含めトータルで提案できる当社に強みがあると考えています。
大手企業様も含め、対中国ビジネスに関しては、まだまだウェブを利用した本格的な取り組みを開始されていない企業様が多いので、弊社のやるべき仕事は多いと感じています。 - ―北山:土谷氏はIT業界が長いとお聞きしました。今までのご経歴を教えて頂けますか?
- 土谷氏:私は今までは一貫してIT業界に身を置いており、ずっと営業・マーケティング分野で活動してきました。実は技術的な意味でのIT知識はそんなに高くありませんので、ITに明るくない方の気持ちが判かるマーケティングと思ってください!!
出発はナナオというコンピュータモニターのメーカーで営業に携わりました。次にデルコンピューター株式会社にてPC及び関連ハードウェアを販売する営業として主に日系のメーカーを中心とした大手企業を担当いたしておりました。その後マイクロソフト株式会社にてソフトウェアのマーケティングを担当後、OEM統括本部マーケティング部長として、日本のパソコンメーカーやその他パートナーとの連携を図りながら日本市場および海外市場におけるWindows OS 搭載PCの販売戦略企画立案と実行に携わりました。2008年12月にアウンコンサルティングに入社し、2009年1月より現職に付き、多言語マーケティング事業を統括しています。今振り返ると、いろんな局面でチャンスを頂きながらここまで来ました。 - ―北山:海外への販売戦略企画立案と実行をおこなっていたのですか?
- 土谷氏:はい。私が支援させて頂いていた日系パソコンメーカーの販売先は主にアジアを中心として海外でした。海外への販売戦略を立て、実行し効果測定を行なっていました。その国の商流や、ターゲット顧客像を想定し、国ごとに差別化すべき点をリサーチし戦略を立てていました。中国では高学歴の学生を顧客ターゲットとしスタイリッシュで割と高価なPCのプロモーションを行ないましたが、これは大成功しました。マイクロソフト社には社内に中国のスタッフもいましたが、中国との縁はここから始まっています。
- ―北山:今度はどのような展開をされる予定ですか?
- 土谷氏:今後はより中国に注力して行く予定です。より新鮮な現地の情報を伝えられる体制も整え、デジタルなウェブとアナログな情報との組み合わせにより新しい価値を提供できたらと考えています。
- ―北山:今後中国ビジネスを考えている企業様に一言アドバイスを頂けますか?
- 土谷氏:中国と一口に言っても地域によって消費志向や検索の仕方が全く異なります。『中国』と一括りにできないところが中国の奥の深さです。自社の商品やサービス内容に対しての反応は各地域によっても異なりますので、地域毎の特性に合わせたマーケティングが中国市場攻略の鍵になります。
勿論、持ち出しコストは“0”にはなりませんが、魅力的な中国市場のマーケティングをウェブで行なうことは、ローリスクハイリターンだと思います。もしすぐに成功しなくても、それにより得られる経験や情報などリターンの方が大きいのではないでしょうか。多くの企業が進出して地ならしされてしまった後では、参入障壁は一見低くなったように見えて、すでに果実が刈り取られているためリターンが薄くなってしまうと思います。今は中国に関する様々な情報があふれていますが、百聞は一見に如かずなので、まずは一歩から始めてみる事をお勧めします。私たちプロが全力でサポートします。 - ―北山:土谷氏さんが良く出没するスポットはありますか?
- 土谷氏:自宅が目黒方面なので、恵比寿、広尾、青山あたりには良く出没します。おしゃれなカフェやバーも良く行きます。会社の近くで神楽坂も雰囲気が良いお店が多くて好きです。
また、最近親しい方達でゴルフを始める人が増えてきたので、現在ゴルフを練習中です。上手になったらコースデビューしたいと思います。東京は様々な人がいるので、公園などで散歩やジョギングしながら人間観察していても飽きません。ペットに服を着せて散歩をさせている人は特にオモシロいですね。ペアルックだったり、飼い主と似ているペットを見つけて一人で面白がっています。(笑)
中国語はNHKの中国語講座で勉強中です。英語の経験から表現丸暗記をし、社内の中国人スタッフに話しかけて、発音を直してもらったりしています。
海外旅行も大好きです。現在はアフリカ大陸と南アメリカに興味があります。先日はモロッコにいってきました。次はアルゼンチンに行ってタンゴを踊りってみたいです。海外では自分の知らない世界や価値観に出会えるのが魅力的ですね。 - アウングローバルマーケティング株式会社
- 代表取締役橘川 徹也
資本金
5,300万円
社員数
50名(2009年5月末現在)
設立
1977年3月18日
所在地
〒112-0004 東京都文京区後楽1-1-7
グラスシティ後楽2F
Tel03-5803-2800(代表)
アウングローバルマーケティング株式会社パートナーページはこちらから
土谷氏:日本の商品に対する興味は確実に高まってきています。また日本製品の安全性なども注目され、食品や子供用品は特に人気が出てきています。
土谷氏:中国ですと現在はインバウンドが多いです。ただ、潜在的な需要が高いのはアウトバウンドです。つまり中国に在住の中国の方に日本企業が商品を販売するということです。アウトバウンドに関してはまだ十分なリターンを得られていない企業もありますが、中国進出の先行メリットを見据えて市場調査を兼ねているケースもあります。








この記事をTwitterでつぶやく








