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セミナー

◆◆第1講 中国の航空事情について考える(その7)
「JAL&米デルタ航空の資本提携で日中線はどうなる?(3)」
経営再生中のJALについて、具体的な再建案が政府主導で固まりつつあるが、その過程で、米デルタ航空との提携もより現実的なものとなって来たようだ。
デルタとの提携の結果、JALが航空同盟「スカイチーム」への転籍の可能性もますます高まっている。日中線の利用客に対し、JALのスカイ転籍によるどんなサービス向上が望めるだろうか?

現在、日本からの直行便のない中国の地方都市までのチケットを手配しようとすると、予約や発券の都合で、日本からの国際線も中国系の航空会社を使わざるを得なくなることが多いようだ。ところが、外国の航空会社が中国系会社と手を組み、利用者増につなげているこんな例もある。

スカイチームの加盟航空会社のひとつ、KLMオランダ航空は「世界各地から中国の多くの地方都市まで、ウェブを使って格安料金で買えるシステム」を作り出している。
仕掛けは他ならぬ、「スカイチームに所属する中国南方航空の国内便と広範な共同運航(コードシェア)を行っているからだ。KLMは北京、上海はもとより、広州そして成都にも自社の直行便を運航、欧州などから中国各地に向かう利用客に便利なように、南方航空との共同便と組み合わせた「全区間通し」の割引運賃を作り、ウェブで販売している。その結果、昆明や大連行きなどはもとより、広東省スワトウ行きや「100円商品のふるさと」と言われる義烏(イーウー)行きといった格安券の設定さえもある。

現在のところ、KLM以外のスカイチーム加盟会社が中国の国内線ネットワークとのコラボレーションでこれほどの細かな提携を行っているケースは見当たらない。今後、JAL&デルタ(ノースウエストを含む)の日中線、米中線のてこ入れ策として、中国側航空会社との連携、協業は現在よりも強化されることだろう。日中両国の地方都市間の行き来が、1組の往復切符で格安に買える日も近いかもしれない。

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伊藤雅雄

◆◆伊藤雅雄
大学で中国語と比較文化論などを研究。
卒業後、旅行会社に就職。以後20年あまり、方面を問わず「日本人の行きそうな外国の街」のほとんどを添乗や視察、営業などの目的で渡航。

とくに中国への造詣が深く、25年間で全土の省・自治区をほぼすべて訪問した。
業務の合間に地元の人々からさまざまな情報を仕入れ、「人々の暮らしや習慣」に興味を持つようになり、やがてエッセイやコラム執筆を始める。

2007年夏よりイギリスに在住。近著に「中国人ご一行様からクレームです(三修社刊)」。
雑誌への寄稿なども多数。