- 中国関連セミナー
|
|
|
この記事をTwitterでつぶやく
- ◆◆第1講 中国の航空事情について考える(その3)
-
「1区間1,500円のチケットも」中国にも格安航空チケットが登場
航空会社各社の営業低迷が伝えられる中、好調な業績を上げているのがローコストキャリア(LCC)と呼ばれる格安航空会社だ。欧州では、アイルランドを拠点とするライアンエアー(Ryan Air)と英国に本社を構えるイージージェットEasyjet)の2社が手広く欧州圏内から中東、アフリカへの路線を張り巡らしている。前売りで買えば片道10ユーロ(1,500円)で飛行機に乗ることもでき、「そもそも用もないのに旅行する」人さえも増えていると言う。
さて、中国の状況はどうか?
この5年以内に天津航空、幸福航空、金鹿航空など、新規参入の航空会社が誕生、主要都市間以外にローカル線へも就航する実例がみられるようになった。航空券の販売サイトを見ると、定価の20%程度は当たり前、ひどいケースは10%というチケットも見つかる。それらの料金を出しているのは新規参入の航空会社が多く、いわば「名刺代わり」にそういう料金を出しているのかと勘ぐってしまう。
たまたま筆者が見つけたケースでは、天津航空の北京?延安間85元(税金など別)というのがそのとき売られていたすべてのチケットの中で最も安いもの。飛行機が1,500円で乗れるという事実は驚異だが、本当に採算が取れるのかと人ごとながら心配になる。
ところで、欧州の格安航空は、大都市のメイン空港を避けて、周辺にある規模の小さい空港へ乗り入れる傾向がある。たとえば、ライアンエアーが飛んでいる「パリ」は街から80キロ、「フランクフルト」は100キロ近く離れている。日本でも「茨城空港が完成した暁には格安航空会社が乗り入れるかも」という論議が生まれているのはそれとよく似た話しだ。中国でも販売サイトによっては「そこへ行くなら、近隣の○○空港へ飛んだ方が安いですよ」と促すメッセージが出てくることもあり、大いに参考になる。ちょっと目先を変えてルートを選ぶと予想外に安く行ける可能性も生まれるわけだ。列車や高速バスを組み合わせれば、より旅のバラエティも広がるにちがいない。

- ◆◆伊藤雅雄
- 大学で中国語と比較文化論などを研究。
卒業後、旅行会社に就職。以後20年あまり、方面を問わず「日本人の行きそうな外国の街」のほとんどを添乗や視察、営業などの目的で渡航。とくに中国への造詣が深く、25年間で全土の省・自治区をほぼすべて訪問した。
業務の合間に地元の人々からさまざまな情報を仕入れ、「人々の暮らしや習慣」に興味を持つようになり、やがてエッセイやコラム執筆を始める。2007年夏よりイギリスに在住。近著に「中国人ご一行様からクレームです(三修社刊)」。
雑誌への寄稿なども多数。










