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◆◆株式会社資生堂(2/3)
総経理 宮川 勝 氏
『一瞬も一生も美しく』
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〈前号のつづき〉
- ―プレステージ事業・専門店事業・ミドルマス事業について詳しく聞かせてください。
- デパート専用の高級商品を取扱っているプレステージ事業、デパートのない地区を中心に、資生堂と正式に契約した個人化粧品店のみ資生堂商品を販売することができる化粧品専門店事業、そしてOut of Shiseido(資生堂の名前を出さないブランド)を取扱うミドルマス事業の3つに分かれています。
プレステージ事業では富裕層を対象に、輸入品や、中国専用ブランド、オプレを取扱っています。
専門店事業は中国では04年にスタートした新しい事業で、07年12月時点で中国国内に約2700店を展開しています。専門店には“URARA(ウララ)”や“WHITIA(ホワイティア)”などの専門店専用ブランドを陳列する専用カウンターを設置します。
ミドルマス事業では中低価格帯商品である、“Za(ジーエー)”や“PURE&MILD(ピュアアンドマイルド)”、シャンプーやリンスなどのトイレタリー商品(注1)
を、Out of Shiseido(資生堂の名前を出さずに販売する)で展開しています。
(注1)トイレタリー商品…身だしなみのための日用品;ボディケア、ヘアケア、スキンケア、フェイスケアなどの商品。 - ―日本と中国ではニーズの違いがあると思いますが、どのような対応をとっていますか?
- 中国は紫外線が強く、北の方では空気が乾燥しているので、日本人女性がさっぱりとした化粧品を求めるのに対し、中国人女性は濃厚で使用感のある化粧品を求められる傾向にあります。
そこで資生堂では、“AUPRES”“URARA”といった中国専用ブランドを開発、販売しています。
本来、コストや宣伝面で考えると、国・地区別向けの専用商品を持つことは決してメリットが多いわけではありません。しかし、資生堂は中国の市場を重要視していますし、中国人女性に信頼されたい、愛されたい、という思いから中国専用ブランドを開発、販売するに至っています。 - ―世界共通ブランドと専用ブランドではパッケージの違いはありますか?
- 中国の方は「豪華・高級感・目立つ」といった点を好む傾向にあるため、金や銀、赤などの色を使っています。“URARA”のパッケージはまさに金なのですが、もしこれをフランスで売る場合、パッケージを変える必要があります。具体的にいうと、ヨーロッパなどでは「透明感、洗練されている」といった点が好まれるので、白などを使うでしょうね。
- ―ではアイシャドウなど、色を使った化粧品も派手な色が多いのでしょうか?
- いえ、まだメーキャプに対する意識が成熟していない中国ではやはり地味な色、無難な色が売れます。上海や北京などの都会では多くの女性がメーキャップをしていますが、他の地域ではまだメーキャップに対する知識も少ないです。そのため逆にヨーロッパや日本、アメリカなどメーキャップが成熟したところでは、人との差をつけるためにラメの入ったものや派手な色が売れます。
- ―異文化のビジネスにおいて難しいのは人材の教育だとお聞きしますが、中国人スタッフやビューティーコンサルタントの教育の際に重視していることは何ですか?
- 資生堂は、3高マーケティング「ハイクオリティー・ハイイメージ・ハイサービス」をマーケティングポリシーとし、全世界共通で実施しています。その中でもお店でお客さまに満足して頂くためのハイサービスは特に重要だと思っています。きちんと商品を説明する、お客様に適した商品を選ぶなど、サービスの内容はいろいろありますが、お客様に満足して頂くことを前提に、資生堂では「おもてなしの心」を非常に重要視しています。したがって販売員にはそのおもてなしの心を伝えることがポイントです。
デパートの販売員は資生堂の社員なので社内教育が出来ますが、資生堂の社員ではない専門店の販売員の教育はとても難しいですね。しかし、社員と同じく専門店の販売員に対しても「おもてなしの心」を伝えられるように、しっかりと教育をしています。そしてこの教育ができることが資生堂の強みである、と私は思っています。
ただ、うまく育ったなと思った頃に退社してしまう専門店の販売員が多く、その後彼女達が他の化粧品会社へ移ってしまったりするのは辛いです。 - 次号につづく ≫
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