【印刷用レイアウト】

セミナー

―北山:今年で創業10周年ですね。おめでとうございます。社名のKVHとは何の略でしょうか?
小笠原氏: KVHは、キー・ベンチャー・ホールディングス(Key Venture Holdings)の略です。通信・ITマネジメント事業を通してアジア地域のメインハブを担うべく1999年に東京を本社に設立されました。現在、東京、神奈川、大阪をはじめ、上海、香港、バンガロール(インド)にも拠点を拡張しています。
今年設立10周年を迎え、東京証券取引所、大阪証券取引所、三菱東京UFJ銀行、みずほコーポレート銀行、サントリー、楽天、富士通、日立、東芝、at&t、エスティーローダー、リッツカールトン等、国内外の優良企業約1700社にご愛顧いただいております。
―北山:お客様はどんな業界が多いのでしょうか?
小笠原氏:お客様の4割程度は金融系の企業ですが、最近では製造メーカーも急増しています。
―北山:金融系企業のお客様はITネットワークサービスを見る目も厳しいと思います。日本国内の大手通信事業者と比較してKVHサービスはどのような点が評価されているのでしょうか?
小笠原氏:KVHは法人のお客様に特化し、企業が集中している東京や大阪などの大都市圏を中心に独自に光ファイバーネットワークを構築しています。その結果、競合他社と比較して3つの特長があります。
それは、
①信頼性、安全性の高いネットワーク 
②価格競争力の優位性 
③迅速かつ柔軟性の高いサポートサービスです。
高い信頼性と安全性を実現するために、KVHではSONETおよびWDMリング方式を採用し、ネットワークを二重化しています。このリング方式により、万が一の障害の場合も、自動的にトラフィックが瞬時に切替わり安定した通信が確保できます。KVHは、金融機関などミッション・クリティカルな情報通信ニーズを標準に、ネットワークに高い品質を求める企業を対象にネットワークを設計・運用しています。
また、KVHの特長に価格競争力の優位性があります。まだ認知度の低い1999年の設立当初、大手通信事業者の約半値で高品質なサービスを提供することで、大手金融情報プロバイダーにサービスを導入いただき、それを機にお客様を拡大することができました。現在も、サービス戦略として、この価格競争力の優位性を維持することで、多くのお客様に評価をいただいています。
最後の特長は、柔軟性の高いサポートサービス体制です。ネットワークは、何も障害が起こらない事が理想ですが、万が一障害が起きた際にどう対応するかという点が重要であり、お客様からの信頼に影響します。KVHでは、SLA(Service Level Agreement:サービス品質保証制度)をいち早く導入し、たとえば接続事故があった際には、復旧時間に応じて料金の返却を保証しています。それだけ万が一のフォロー体制には自信を持っています。また、迅速柔軟な対応と24時間365日のバイリンガル・サポート体制でこれを支えています。

―北山:先程、製造メーカーのお客様が増えていると伺いましたが、なぜでしょうか?
小笠原氏:金融業界以外にもネットワークに高い品質を求める企業が増えています。特に近年、製造メーカーでは海外における生産、販売拠点としての重要性が増しているため、本社と海外拠点間の情報通信が増大しています。
―北山:KVHは中国とインドにも拠点がありますね。中国でのサービス提供実績を教えていただけませんでしょうか?
小笠原氏:中国では現在、約30社50拠点の日系企業様に対して日本と中国を結ぶネットワークサービスを提供しています。
お客様の分布を見ると、北京・大連・上海・広州・香港を中心とした沿岸部が中心です。また、業種としては、システム開発、BPO、金融機関、メーカー等となります。香港は金融機関のお客様が多く、大陸にはBPO、IT、メーカーが多いです。アジアの中で特に重要なハブ都市である香港に2008年にPOP(ネットワーク接続設備)を自社で設営し、香港及び中国本土へのネットワークサービスの拡充を図っています。
具体的事例としては、日系専門商社の本社と連動した基幹業務システム(入出庫管理アプリケーション)、日系大手エネルギー会社の社内グループウェア構築(e-mail,イントラネット)、日系システム開発企業向けグループウェア(TV会議)構築と中国国内用メールサーバーのホスティングおよび日本・アジア各拠点のIP-VPN、日本企業向けERP開発を大連で行なっている企業向けの専用線およびVPNの提供などが挙げられます。
最近は、ソフトウェアパークやハイテク工業区を有する蘇州、無錫、杭州、成都等内陸地へのニーズが高まっており、今後さらに拡大すると予想しています。
―北山:御社が現在サービス提供している50拠点のお客様は、中国への進出当初から御社に相談があったのでしょうか?
小笠原氏:いいえ、多くの企業は、最初はインターネットを使っていて不便さを感じることで、当社にご相談いただく事が多いです。当社では企業の成長段階に合わせたインフラ整備をご提案しています。
例えば、中国進出を予定しているメーカー様の事例があります。このお客様の場合は、日本人10人を現地に派遣し、同時に現地でも30人程の中国人を採用する規模で開始する予定であったため、ネットワークへのニーズも伺い、最初からIP-VPNを提案しました。
中国はネット人口が急速に増加しており、ネットワークの増強が追いついていません。今後急激にネット環境が改善する事は見込めませんので、現在ネット環境に不安を感じるようであれば事業規模に合わせてインフラを整備していく必要があると思います。
―北山:中国進出企業が御社ネットワークサービスに求める事は何でしょうか?
小笠原氏:弊社のネットワークサービスを導入いただくと、本社と中国拠点間のやりとりもとてもスムーズになりストレスがなくなります。例えば、ファイルのやりとりに5分以上掛かっていたのが、数秒で終わります。
中国は数年前まで、メール作成中にタイムアウトが起こったり、メールを送信したけれども届かないという事が頻発していました。今でもネットは安定しているとは言えず、本当に大事な時にネットが不安定で、ビジネスに支障を来すケースもあります。昔は「没弁法(まぁ仕方が無いか)」と諦める事もありました。しかし、今はビジネスのスピードも速いですし、通信量も増えており、そうはいきません。メールが一本届かない事で本当に困ることもあります。特に近年中国拠点の生産量や販売量が急激に増えていますので、本社と海外支社との間でやり取りされる、予算・実績・お客様の依頼事項等の重要な通信も同時に増えています。
すでに多くの日本企業が中国に進出していますが、大手企業は安定期に入っています。これからは中堅企業の進出が多く見られると思います。また、中国での売上げが急激に上昇し日本の売上げを上回る事もあることから、確固たるネットワークの構築やサーバーをホスティングするデータセンターへのニーズは高まっています。
―北山:サーバーを日本に置く場合と、中国に置く場合のそれぞれのメリット、デメリットを教えて下さい。
小笠原氏:物理的な距離において、中国にサーバーがあると、日本からはアクセスが遅いですが、中国国内からは速くなります。セキュリティの観点から、日本に置く企業もありますが、逆に中国からのアクセスが遅くなります。
―北山:中国でも何か障害が起きた時にサポートいただけるのでしょうか?
小笠原氏:もちろん中国現地でも障害対応は可能です。KVH中国拠点のスタッフと日本のオペレーションセンターが連携して早期解決にあたります。当社の特長である柔軟性の高い対応は国際サービスにおいても同様です。
日系のお客様の場合日本語で対応する事が多いですが、中国拠点のサポートは中国語での対応も可能です。中国語が話せるKVHスタッフがほぼ24時間体制で対応が可能です。障害レポートも英語と中国語で報告できます。
日本本社の依頼で、中国支社にもメリットを理解いただくために中国語や英語の提案書を提出するケースもあります。
―北山:小笠原さんの中国との出会いを教えていただけませんでしょうか?
小笠原氏:学生時代に香港から陸路で広州に入り、桂林まで2週間旅行したのが私の中国との出会いです。当時まだ中国では外国人旅行者が訪ねることができる町を「開放都市」、外国人が持つ人民元が兌換券だった頃です。どこを訪ねてもとてもエキサイティングでした。中国では山口百恵のドラマが放送されており、まだ放送されていない内容を列車に隣り合わせになった中国人に喋ったら本当かと大騒ぎになった事がありました。(笑)中国人と北国の春を歌ったりもし、距離が縮まりました。
―北山:小笠原さんは良く日に焼けていらっしゃいますが、ゴルフ等をされるのですか?
小笠原氏:私が良く日に焼けているのは趣味の自転車のせいでしょうね。私の実家は北海道なのですが、帰省の度に北海道内を自転車で走っています。本格的なウェアやヘルメットをかぶり、街中を颯爽と走るビジネスマンも増えているようですが、私はどちらかと言うとスピードを上げずに長い距離を走るのが好きです。夢は中国大陸を自転車で横断する事です。

インタビュー一覧へ戻る

KVH株式会社
KVHは、1999年に通信/ITマネジメント事業のアジア・太平洋地域の拠点として東京に設立されました。自社の光ファイバ網とデータセンターを基盤に、データ通信、ISP、音声、マネージド・サービスを法人向けに特化して提供しています
所在地:〒107-0062 東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル西館
代表者:代表取締役社長 兼 CEO 鈴木 みゆき
電話番号:03-5770-7070
URL:http://www.kvh.co.jp/

KVH株式会社パートナーページはこちらから